「何から相談すればいいか」も分からず、結局AIに頼った話

有料プランを契約すれば、あとはスイスイ進むのだろう。契約した直後の私は、少しだけそう期待していました。回数を気にせずAIに相談できる。道具はそろった。なのに、パソコンの前でまた手が止まったんです。

理由は単純でした。相談できる枠は増えたのに、何から相談すればいいのかが、自分で分からなかった。 この記事は、その「次の壁」をどう越えたかの話です。なぜ私が有料プランを契約したのか、その手前の経緯は「ブログすらない状態では前に進めない」私がClaude Proを契約した理由に書いたので、よければそちらも。

枠は増えたのに、今度は「何から」で固まった

制限を気にしなくていい、というのは確かに快適でした。でも、いざ「さあ何でも聞いていいですよ」という状態になると、今度は逆に、何を聞けばいいのか分からなくなる。不思議なものです。選択肢が狭いときのほうが、かえって迷わずに動けていた気がします。やりたいことが多すぎて、どれも中途半端に手をつけては戻る、をくり返していました。

たとえば。 ある日は記事のネタを相談し、次の日はブログの色やデザインを相談し、その次の日は収益化の仕組みはどうなっているのかを聞く。一つ一つのやり取りは、それなりに中身があって、前に進んでいる気になれます。でも一週間たって振り返ると、どれも入り口を覗いただけで、完成したものは何もない。地図を持たずに、気になった路地に片っ端から入っては引き返している。そんな感覚でした。

正直な注意。 これは道具のせいではありません。むしろ、何でもできる道具を手にしたせいで、自分の側の「軸のなさ」がはっきり見えてしまった、という話です。無料版で回数に守られていた頃は、そもそも一日にできることが限られていたので、この迷いに気づかずに済んでいたのかもしれません。道具が良くなると、ごまかしが効かなくなる。そういう面も、正直あります。

悩んでいる時間そのものが、もったいないと気づいた

しばらくして、はっと思ったことがあります。私がいちばん減らしたかったのは作業時間のはずなのに、実際にいちばん食っていたのは「何をするか決められずに悩んでいる時間」だった、ということです。

具体的には。 朝、パソコンを開いて「さて今日は何を進めよう」と考える。候補はいくつも浮かぶのに、どれも決め手に欠けて選べない。そうこうしているうちに、気づけば30分、1時間が過ぎている。手はまだ一文字も動いていない。しかも厄介なことに、悩んでいる間は「一応、副業のことを考えている」つもりになれるので、サボっている自覚すら持てないんです。この時間は、無料か有料かとは関係なく、ただ静かに消えていくだけの時間でした。

ただ、正直に言うと。 段取りを考えること自体は、決して無駄ではありません。むしろ大事です。でも、考えがまとまらないまま同じ場所をぐるぐる回るのは、段取りとは違います。前者は前に進むための時間で、後者はただ足踏みしている時間。見た目は似ていても、中身は正反対です。私の場合は、完全に後者にはまり込んでいました。

実際にやってみたこと ―― まず「ロードマップ」を相談した

そこで方針を変えました。個別の作業を一つずつ相談するのをやめて、先に「このブログで何をどの順番でやりたいのか」という全体の地図、つまりロードマップそのものをAIと相談することにしたんです。

具体的には、私がぼんやり抱えていた「やりたいこと」を、うまくまとめようとせず、思いつくままAIに投げていきました。どんなテーマで書きたいのか。収益はどれくらいを、いつ頃までに考えているのか。平日にどれくらい時間が取れて、逆に何が苦手で手が止まりがちなのか。頭の中の散らかった材料を、とにかく全部出してみる。それを Claude に整理してもらい、意味のまとまりごとにグループ分けして、優先順位をつけて並べ直してもらいました。答えをもらうというより、壁打ちの相手になってもらった、という言い方が近いです。

一例を挙げます。 頭の中では「あれもこれもやらなきゃ」と全部が同じ重さで押し寄せていたものが、「まずは記事の型を一つ決める → 次にその型で数本書いてみる → 書きながらブログの見た目を整える → ある程度たまってから収益化を考える」というように、時間の軸の上に順番に並んでいく。やることの総量は何も減っていないのに、並んで見えただけで、不思議と気持ちがすっと軽くなりました。「今これをやらなくていい」と分かることが、こんなに楽だとは思いませんでした。

注意点も一つ。 ここも正直に書いておきますが、AIが出してくれたロードマップが、最初から完璧だったわけではありません。私の実力からすると順番が飛びすぎている部分もあったし、そもそも私の事情に合わない提案も混ざっていました。それを見て「これは今の自分には違う」「これは残す」「この順番は入れ替える」と最後に判断するのは、結局は自分の仕事です。全部を鵜呑みにして丸投げでは、しっくりくる地図にはなりませんでした。AIは材料をきれいに並べてくれますが、どれを選ぶかまでは決めてくれません。

進む道が見えてからの変化

地図ができてからは、日々の進み方が変わりました。毎朝「何をしよう」とゼロから悩む代わりに、「今日はリストの上から、次のこれ」と決められる。判断を朝いちばんに使い切らずに済むので、その分のエネルギーを実際の作業に回せる。あとは一つずつ、順番に片づけていくだけです。この「もう迷わなくていい」という状態が、思っていた以上に効きました。作業そのものが速くなったわけではないのに、一日の終わりに「今日はここまで進んだ」と言えるようになったんです。

ここは正直に。 もちろん、リスト通りにいかない日もあります。うまく書けない日も、急な用事で予定がずれる日もある。地図があっても、その通りに歩けるとは限りません。ロードマップは、あくまで迷ったときに立ち返る目印であって、私を自動で前に進めてくれる魔法ではありません。目印があるだけで、道からそれたときに「今どこにいるか」が分かる。歩くのは、あくまで自分です。

今振り返って

振り返ってみると、私が最初にAIに相談すべきだったのは、個別の細かい作業のやり方ではなく、「そもそも何から相談すればいいのか」という、その一つ手前の問いだったのだと思います。答えを聞く前に、聞くべき順番を聞く。遠回りのように見えて、地図を先に作ったことが、結果としてはいちばんの近道でした。

面白いもので、あれだけ「何を聞けばいいか分からない」と固まっていたのに、その状態そのものをAIに打ち明けてみたら、ちゃんと道筋が見えてきた。分からないことを、分からないまま相談していい。そう思えたことも、私にとっては小さくない収穫でした。

そして、こうして進む順番が見えてくると、今度は「同じような作業を、毎回どう楽に繰り返していくか」という次の課題が出てきます。私の場合はそこから、記事づくりの流れをある程度決まった形に整えて、少しずつ仕組みにしていく方向へ進んでいくのですが、その話はまた別の記事で書ければと思っています。まずは、迷う時間を減らすこと。私にとっての最初の一歩は、そこでした。